2019年12月31日火曜日

会ったことのない若い人


「暖冬とはいえ冬はやはり寒いです。どうぞ穏やかな年末年始をお過ごしください」。Tさん(37)からのメールです。澤地久枝さん講演会(12月8日、海老名市、えびな・九条の会主催)に参加し、九条の会の会報を購読しました。

いま、同講演会参加者の若い世代との交流が生まれています。
Tさんは就農2年目。市内の農地を借りて、ブロッコリーや大根などの野菜を作っています。
農業や平和への思いをいつか会報紙上で語って欲しいとの当方の申し出に、「農業を仕事にすることへの甘さを日々思いしらされている最中です。取材していただくなんて、まだまだ恥ずかしい状態です。でも、遠くない将来に会報の話題の一つになるよう努力します」。
まだ一度も会ったことのないTさんですが、誠実な人柄が伝わってきます。

澤地講演会の参加者Uさん(30代)も九条の会の会員になりました。小学生の子どもがいます。
「子どもの幸せを考えるとき、子どもたちから平和な日本を奪ってはなりません。これから体罰禁止法が適用されますが、せっかく虐待が減って救われた命も、戦争によって奪われては意味がありません。絶対に九条は守り抜きます」
 Uさんもまだ顔をあわせたことのない方。子どもの幸せと平和を切望していることがメールから分かります。

九条の会と若い世代との連帯―長い間、願っていたことです。一歩近づいたかと思うと、感慨深いものがあります。
 これからの新しい時代を中心的に担うのは若い人です。
世界でも環境活動家グレタさんらの活動は気候変動への取り組みに影響を与えています。香港では若者らの民意がうねりを見せています。日本でも高校生らの訴えも力になって世論が動き、大学共通テストへの英語の民間試験導入等が見送られました。

声をあげると政治は変えられる。この確信が若い世代に広がる条件はかつてなく生まれています。知恵と力をつくして、憲法が花開く日本へスクラムの輪を広げたいと思います。
(きょう31日、関東では最高気温がおおみそかとしては統計史上初の20度に。写真は、「除夜の鐘の集い」の準備が進む寺の参道)


2019年12月29日日曜日

横浜にカジノは似合わない


 年の瀬の一日、横浜にでかけました。日曜日で天気もよかったことから、赤レンガ倉庫横のスケート場は若者や子どもらでにぎわい=写真=、山下公園では親子が凧揚げに興じていました。
 
 いま、横浜はカジノ問題で揺れています。安倍晋三首相がカジノを「成長戦略の中核」だと旗振りするなか、林文子市長は8月、カジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致を表明。市議会でも自民、公明両党の会派が賛成しています。
 しかし、朝日新聞が9月に横浜市民を対象に行った世論調査では、IR誘致に反対が64%、賛成が26%でした。

 横浜市民がIRに不安を強めているのには根拠があります。市は税収増にと宣伝していますが、政府自身は「見通しを提示できない」と繰り返し、モデルケースを設けての試算も行っていません。
 また、ギャンブル依存症が増えるとの懸念に対して、カジノ法の規制の柱は「週3回」の入場制限。多くの専門家はそれだけ賭場(とば)にいれば、依存症に陥る恐れが十分あると指摘しています。
 治安の悪化や暴力組織の進出などへの具体的な対応策も不明のままです。

 横浜は、日本と世界を結ぶ港町として発展してきました。異国情緒が漂い、開放的で、おしゃれな街です。「全国住みたい街ランキング」では何度もトップの座に輝いています。
 横浜の街並みや景観は、横浜市民のみならず、国民的な財産といっても過言ではないでしょう。カジノを誘致した場合、この財産が喪失しないとの保障はありません。
 加えて、カジノをめぐっては秋元司衆院議員が収賄容疑で逮捕されました。
 横浜市は誘致活動を中止し、カジノ疑惑の徹底解明をとの声こそあげるべきではないでしょうか。

2019年12月28日土曜日

レモン


 レモンをいただきました。国産の採りたてです。
 色はまさにきれいなレモン色。丸みを帯び、ずっしりしています。
 早速、トマトとアボガドのサラダに使うと、果汁がしたたり落ちました。
 さわやかな香り。苦味のない、まろやかな酸味。グレードアップしたサラダ。
 器に残った果汁を飲み干すと、元気が出てきました。

2019年12月27日金曜日

大根のだし煮


大根のだし煮をつくりました。だしは、カツオの削り節、昆布、煮干し。
じっくり時間をかけて、コトコト煮ると、香り高いだしが大根にしみわたります。
口に運ぶと、とろけるように柔らかい大根。おいしさをジュワッと実感しました。

2019年12月26日木曜日

ポストインのお願い


盛況だった澤地久枝さん講演会(12月8日、海老名市、えびな・九条の会主催)。いま、参加者に電話をかけて、九条の会の会報=写真=のポストインをお願いしています。

「妻が参加しましたが、不在です」。電話に出た夫のIさん。切られるかなと思いきや、少し話してもいいですかとのこと。どうぞどうぞと私。

「高校の恩師が九条の会を東京でやっていたんですよ。亡くなりましたが。生前、『あなたも、雑誌世界などを読んで、社会に関心を持ってはどうですか』と言われていました。ものぐさな私はちゃんと聞いていなくて…。きょうはわざわざ電話をいただき、ありがとうございます。読んだり、読まなかったりだと思うけど、大事な活動だから、どうぞ入れてください」

初めて会話を交わす当方にフレンドリーなIさん。80代といいます。
少しでも憲法や改憲の動きに関心を寄せてもらい、希望ある日本をともに築けたらとのお願い。ほのぼのとした小さなドラマに出会い、九条の会運動の値打ちにも触れられる醍醐味のある活動です。

2019年12月22日日曜日

戦争はダメと、一直線の道を生きてきた


「暮れの忙しいなか、こんなに集っていただき、うれしいです」―えびな・九条の会が12月8日、神奈川県海老名市で開いた講演会。作家の澤地久枝さん(89)は平和と進歩への思いを縦横に語り、会場いっぱいの274人の熱い拍手に包まれました=写真
 
毎月3日、国会前で「アベ政治を許さない」のポスターを掲げ続ける澤地さん。アフガニスタンで銃撃され死亡した医師の中村哲さんへの思い、憲法前文・九条の大切さ、九条の会呼びかけ人の思い出などに触れつつ、アメリカの戦争に日本を加担させる安倍政治の危険性を強く批判。「次の政府はいままで決められた憲法に反するものは廃止したい」と語りました。そして、「自分にできることは人に笑われてもやろうと思う」と不屈の決意も。

参加者は海老名をはじめ横浜、東京、千葉、静岡などから集い、海老名市の女性(68)は、「絶対に戦争をさせないために一人でもと、国会前に立ち始めた澤地さんは環境活動家のグレタさんのようです。一緒に暗い日本を変えていきたい」と感想を述べました。

 会場には若い人の姿も。アンケート用紙に、「アベは確かに悪い。だけどそれを許す国民も問題だと思う。勇気を出して声を上げたい」と記した女性(30代)は入会用紙にサイン。「地域の情報紙を見て参加した」男性(37)も、「貴重な機会をありがとうございます」と語り、えびな・九条の会会報の読者になりました。

ノンフィクション界の大家と、その平和の訴えに心を揺さぶられる若い世代。日本の前途を照らす「老青共闘」に、胸が躍ります

2019年12月15日日曜日

「ムカつく安倍さんの改憲」 若い女性もNO!


 快晴の天気に恵まれ、大勢の駅利用者でにぎわう14日の海老名駅前。えびな・九条の会は「まもろう憲法」の月例宣伝に取り組みました=写真=。
 安倍内閣の支持率が急落する情勢も反映し、1時間余で「安倍9条改憲NO!」署名が69人(計3448人)と会報読者が2人増に。なかでも若い人の反応がよかったのが特徴です。

 「ムカついていた。安倍さんは憲法を変えるというけど、ちゃんと中身を伝えていないから」と憤りが収まらない様子で話したのは愛川町の女性(22)。「きょう、署名でやり返してやった」と笑顔で胸を張りました。
 相模原市から来た男性(25)は、「平和な世の中が願い」と語り、傍らで「パパ、パパ」と話しかける男の子(3)に優しい眼差しを向けるとともに、会報読者に。
海老名市上郷の中学1年の男子児童(12)も自ら近づいて来てサイン。「9条は守りたいです。将来、結婚して子どもが生まれたとき、平和であってほしいから」と前を見つめて話しました。

2019年11月29日金曜日

ししゃもは謎の魚


なぜ世界中でも北海道の太平洋沖にしか回遊しないのか、詳しい生態はまだ謎――といわれる「ししゃも」。ことしも北海道の姉から送られてきました(写真)。
飢えに苦しむアイヌを哀れんだ神が柳の葉を鵡川(北海道・むかわ町)に流したところ、それがししゃもになった、というアイヌの伝説もあります。
漁期は10月中旬から11月下旬が旬。生臭さがないため、魚嫌いの人も好きになるような魚です。身が柔らかく、卵の上品なうまみもあるメス。身がしまっていて、風味もあるオス。両方、美味しくいただきました。

2019年11月8日金曜日

立冬の朝


きょう8日は24節気の立冬。暦のうえでは冬になります。
当地の朝は快晴。青い空を見上げると、いわし雲(写真)も。
朝のニュースによれば、北海道岩見沢市ではすでに積雪が8㌢に。まちが雪化粧したといいます。
岩見沢はかつて、近隣の炭鉱と道内の港とを結ぶ列車の一大拠点でした。旧国鉄は全国12カ所の鉄道のまちの一つとして公認していました。
筆者も学生時代、帰省等のさい、列車の乗り換えで降り立ったまちです。当時、列車の先頭は蒸気機関車。ドッドッドッと走る夜汽車で、窓一面の闇を見つめながら生き方を探るようなこともありました。懐かしい思い出です。

2019年11月5日火曜日

落ちていなかった黒カビ


海老名市のレクリエーション施設「ビナスポ」(写真)のプールで黒カビが放置されている問題について、市の担当者から5日、報告がありました。
「施設(指定管理者=相鉄・コナミ)に出向き、現場を確認した。今回の指摘を受けたのち、施設側に話を伝えていたので清掃に着手していたが、落ちきっていない個所があった。引き続き清掃を行うように管理者に話した」

黒カビは落としきれていなかった――果たして許容されることでしょうか。その害悪は感染症やぜんそく等、広く指摘されています。民間のスポーツジムの利用者に尋ねると、「およそ自分のジムでは黒カビなど見たことがない」と言います。
同施設は2017年にもレジオネラ菌が基準を超えて発見され、保健所から営業停止の処分を受けていました。衛生管理がいまなおルーズであることが露呈した事態ではないでしょうか。

厚生労働省の通達「遊泳用プールの衛生基準について」(2007年)は、プールサイドや更衣室等、利用者が使用する設備は毎日一回以上清掃すると記しています。市は指定管理者との協定書に同事項が盛り込まれていないと述べていますが、記載がなくても、衛生基準を確保するうえでの国の大事な指針です。
「官民癒着か」――市はそうした疑念をもたれないよう、「毎日一回以上」清掃を行うことなど、指定管理者への指導を強めることこそ公的責務といえましょう。

2019年11月2日土曜日

衛生的なプールを


先日、海老名市役所を訪ねました。市のレクリエーション施設「ビナスポ」のプールで、「黒カビが放置されている」と訴えるYさんに同行しました。

Yさんが提示した写真を見て、目を疑いました。洗眼コーナーやプールサイドの床に黒カビが広がっていたからです。ぜんそくやアレルギー、感染症の原因になり得るものです。抵抗力の弱い子どもや高齢者は健康被害がとりわけ心配されます。

同施設管理者(民間)に市から支払われる管理費は8億3609万円(ことし4月から5年間)。市は大きな指導責任をもっていますが、話し合いのなかで、管理協定書に清掃を毎日行うとの規定がないことが明らかになりました。
厚生労働省の通達「遊泳用プールの衛生基準について」(2007年=写真)によれば、プールサイドや更衣室等、利用者が使用する設備は、「毎日一回以上清掃するとともに随時点検を行う」と定められています。

話し合いの結果、市は近日中に現場を確認し、その状況等を報告することになりました。


2019年10月27日日曜日

ニッコリ


学習支援教室に向かう途中、顔見知りの保護者が話しかけてきました。
「支援室には算数のプリント問題などがありますか」
「ええありますよ」
「授業参観に行ったとき、担任の先生の説明を子どもが理解できているかどうか、不安になりました」

後日、その子ども(5年)が支援室にやってきました。少し緊張気味に、分母が違う分数のたし算の問題をやってみたいといいます。
プリント問題を渡すと、分母の公倍数を見つけて通分することがよく理解できていない様子です。最小公倍数で通分すると、分母がいちばん小さい分数になおせることや、最小公倍数の見つけ方等をアドバイス。真剣に耳を傾け、しばらくすると次々に解き始めました。分数の基礎的な知識は身に着けているようでした。

できているよ、これもできている、がんばったねと、赤ペンでマルをいくつもつけてあげました。プリントを持ち帰っていいかと聞くので、もちろんと答えると、ニッコリ笑い、「また来るね」と帰っていきました。

2019年10月8日火曜日

三度の飯より部活が好きだ―!


心地よい秋風が吹く一日、首都圏の私立中学・高校の文化祭を訪ねました。演奏中の吹奏楽部を見て、少し驚きました。生徒の数がわずか12名だったからです。

部の紹介パンフによれば、過去には部員数が60名近い時代もあったものの、近年は減少し、昨年度はついに1名と、“絶滅危惧状態”に。でも、ことし、高校が共学化したことで、高校生9名、中学生3名で再スタート。文化祭に向けて練習を重ねてきたといいます。

その日も、一人二役で違う楽器を演奏しても、すべてのパート(楽器)によるフル編成にはならないため、音のバランスをとることが難しそうでした。
それでも、「吹奏楽部の復活を」との情熱は、12名の何倍も詰めかけた聴衆に届いているようでした。演奏曲が終わるたびに惜しみない拍手が送られたからです。

紹介パンフの文が印象的でした。
「廃部の危機を乗り越えてくれた1名の部員に、『ありがとう』の言葉を送ります」(顧問教員)
「この日を迎え、胸がいっぱいです。三度の飯より部活が好きだ―!」(吹奏楽部部長)
生徒に温かい眼差しを注ぐ教員と、全力で演奏する生徒たち。すがすがしさを覚えました。

2019年9月29日日曜日

なんで来ていると思う?


小学校の学習支援教室で1年生の男子児童から、「ぼく、ここになんで来ていると思う?」と聞かれました。
勉強するためでしょ、と答えると、「違う」と言います。
頓智の類いの質問かなと思い、足で歩いて、と次に答えました。
すると、児童は、「違うよ」と強い口調で言いつつ、「ママがパートに行っているためだよ」。

2019年9月27日金曜日

鮮やかな紅色


  朝、近くの川岸に、彼岸花(曼殊沙華)がいっせいに咲いていました=写真=。
  秋の青空のもと、鮮やかな紅色が映えています。 
  命日も近い母の思い出がよみがえってくるようでした。

2019年9月24日火曜日

幅広い年代で改憲NO!


 安倍晋三首相は先の内閣改造後の記者会見で、「憲法改正への挑戦」と語り、改憲への執念を示しました。しかしいま、国民の間に改憲を期待する機運がないことは、世論調査はもとより、地域の九条の会のとりくみでも明らかです。

先日の駅頭宣伝(写真)のさい、70代と思われる女性が足を止め、勢いよく9条改憲NO!署名にペンを走らせました。
―思いをひとことお聞かせください。
「安倍さんは内閣改造や憲法を変えることに熱心だけど、台風の被災者の支援にもっと力を入れるべきよ」
―同感です。
「安倍さんは韓国ともけんかしているでしょ。私は韓国のテレビドラマが大好きなの。お隣の国とぐらいは仲良くしなくちゃ。やっぱり安倍さんをやめさせないとだめよ」
パンチのある発言が続きました。
次は30代の女性がサイン。
「戦争は絶対反対なので」
簡潔なコメントは、憲法9条を守ることと、戦争反対の思いが結び付いていました。
16歳の女子高校生も署名に応じました。
「憲法9条を守ることは、自分の将来に関わることなので大事だと思います」
将来の真剣な模索が9条を守ることにつながっていました。

1時間余の5人の行動で署名数は59筆。幅広い年代の人びとが応じてくれました。この2年弱の署名の合計数は私たちの9条の会だけでも3314筆に。安倍首相が改憲をあきらめるまで、改憲NO!の声を草の根に広げ続けたいと思います。

2019年9月17日火曜日

手作りの横断幕


駅前の宣伝活動で気になっていることがありました。訴えの中心が「まもろう憲法9条」であることを、通行中の人びとに瞬間的にも知ってもらえているか、という点です。
のぼり等を掲げていますが、「9条ってなに?」と、隣りの友人に尋ねながら通り過ぎる高校生もいました。宣伝物に「9条」とだけ記されていたからかもしれません。

横断幕作りに挑戦することにしました。まず、布、筆、墨汁を購入。文字のスペースを巻き尺で確定し、布の上部と下部をほどけないように縫いました。難儀はこのあとでした。
筆に墨を付け、少し躊躇しているうちに、墨が文字以外の個所にポタッ。次いで、勢いをつけながら筆を運んだものの墨の量が少なかったせいか、文字がかすれてしまいました。仕方なく二度書きすると、こんどは墨がその個所を中心ににじみ出て、字のバランスが崩れてしまいました。

素人の手作り横断幕です(写真)。それでも、訴えの主題を少しでもわかってもらえれば作った甲斐もあると、自らに言い聞かせて宣伝活動に持参しようと思います。

2019年8月31日土曜日

澤地久枝さん来たる  


作家の澤地久枝さんの講演会「私の生きてきた道」が12月8日(日)1740分から、神奈川県海老名市のビナレッジ(同市さつき町51-2)で開かれます。主催はえびな・九条の会。

澤地さんは1930年東京生まれ。幼少期に父の仕事の関係で中国東北部に渡り、敗戦後、難民生活をおくっています。『妻たちの二・二六事件』(中公文庫)、『密約』(岩波現代文庫)などを著し、86年菊池寛賞、08年朝日賞を受賞。04年には、加藤周一、井上ひさし、三木睦子の各氏らと九条の会を呼びかけました。
15年には、キャッチフレーズ「アベ政治を許さない」を発案し、現在まで毎月3日、国会前で自ら同ポスターを掲げています。

参加費は500円。チケットは有隣堂ららぽーと海老名店で発売中。
「澤地久枝さんが講師と聞き、そんなビックな方がと驚いた。大変うれしく、楽しみです」「澤地さんの大ファンです」と期待の声が上がっています。

2019年8月30日金曜日

戦争展に2275人 「戦争の怖さがわかった」


神奈川県の海老名市役所の1階ホールで8月1日から15日まで、「戦争を語り継ぐパネル展」が開かれました。市と市遺族会が主催し、2275人が見学しました。

会場では、広島・長崎の原爆被災の悲惨さを示す絵画や写真を掲示。炭化した遺体、食べるものがなく雪を食べる原爆孤児の写真などもありました。

空襲被災地図は神奈川の死者数が全国的にも多かったことを示し、召集令状(赤紙)や防毒マスクなどの戦時品も展示されました。

戦争展に立ち会っていた男性(79)は5歳のとき、父が激戦地フィリピンで戦死。34歳でした。現地に2回足を運びましたが、遺骨は見つかっていません。
男性の母親は中学校の用務員などに就いて生活を支えました。進学や就職時を振り返り、「父親がいたらこんなに苦労しなかったと思った。語りつくせない」と述懐しました。

展示物を見入っていた男子中学生は、「絵や写真を通して、戦争の怖さがよくわかった」と発言。
30代の女性は、「市役所にたまたま用事で来て、足を止めました。これまで戦争のことはよく分からなかったのですが、広島や長崎まで行かなくてもここで知ることができました。小学生の子どもも連れてきたいと思いました」と感想を語りました。

2019年8月26日月曜日

柿の青い実にも


けさは気温23度。つい最近までの暑さがうそのように思える、涼しい朝でした。近所の柿の木を見ると、青い実に少し黄身色も(写真)。確実に秋はやってきています。

2019年8月18日日曜日

コミバスは親しい人の集まり


先日、コミュニティバスに乗車したさいの出来事です。
3歳と5歳位の2人の男の子が座り、その前に父親が立っていました。突然、下の子が泣き出し、父親が抱いても泣き止みません。
だんだん泣き声が大きくなりましたが、周りのお客さんはみんな笑顔。隣の高齢の女性はその子の足をさすっています。でも、泣き声はふしをつけて大きくなります。

泣く男の子が顔を向けている先に、熊のぬいぐるみを持つ女の子がいました。女の子の隣の母親がぬいぐるみを動かして男の子に見せると、泣き声が収まったのです。
父親は不思議に思ったのか、振り返ってぬいぐるみの方を見てうなづきました。

 次のバス停で高齢の男性が乗ってきました。前方に座っていた女性が立って席を譲りました。男性は初め遠慮していましたが、お礼を言って座りました。そして、熊のぬいぐるみを持つ隣りの女の子に話しかけました。「かわいい熊だね」

初対面なのに、親しい人が集まったかのようなコミバスの車内。何か映画を観ているようなひとときでした。豊かな心の持ち主が偶然乗り合わせたのでしょうか。

2019年8月16日金曜日

肉声でラジオ体操


朝起きると、台風の影響で風が強く、雨が降り出しそうな曇り空でした。
「やるのかなぁ」と思いながら、会場に行くと、自治会の役員は「やります」。25日まで10日間のラジオ体操の開始です。
でも、いっこうにラジオの音が聞こえません。「調子が悪いので、肉声でやります」とリーダー。イチ、ニィ、サン。ラジオ体操じゃないけど、これはこれで素朴でいいなぁと思いながら、からだを動かしていると、代わりのラジオが到着。
「きょうは長崎県大村市の屋内から生中継です」
九州も天気が悪いようです。
終わるころには参加者は15人に。1年ぶりに会う子どもも。
「何年生になったの」
「中3」
大きくなっていました。

2019年8月11日日曜日

有志連合への参加は危ない 憲法署名に反響


「先の参院選の重要な特徴は改憲勢力が改憲発議に必要な3分の2を割ったこと」―。えびな・九条の会は10日、神奈川県の海老名駅前で、元気いっぱい安倍9条改憲NO!3000万人署名を呼びかけました(写真)。

炎天下、6人が参加。1時間で52筆の署名(3000万人署名の合計数3255筆)が集まり、新会員・会報読者も新たに2人増えました。

特徴は、署名者からいまの情勢を憂える声がいくつも寄せられたことです。座間市の男性は、「アメリカは有志連合といって、中東の海に軍隊を派遣することを呼びかけているけど、日本が自衛隊を出したら、戦争に向かいかねない。反対です」ときっぱり発言。海老名市中央の女性も、「日本と韓国の仲がすごく悪くなっているのが不安です」と話しました。

また、通りかかった「表現の不自由展・その後」(愛知県)の出展者も進んで署名。「(圧力ととれる発言を行った)菅官房長官らはひどい。表現の自由は守られるべき。応援してください」と怒りが収まらない様子でした。

  若い世代からの反響もありました。一度通り過ぎたサングラスをかけた若い女性=海老名市扇町=は戻ってきて、「9条を変えることに絶対反対です。がんばってください」と激励の声を寄せてサイン。白い制服姿の中学1年女子=同市杉久保北=は、「自衛隊は9条に加えないほうがいい」とペンを走らせ、小学校で憲法を習ったと話しました。

2019年8月7日水曜日

美瑛の夏2019


今年の美瑛(写真)はかなり暑く、30℃を超える日がもう半月ほど続いています。湿度も結構高くて蒸し暑いといった感じです。
 まだ関東の夏よりはマシだけど、あのカラッとした北海道の夏が段々感じられなくなっている気がします。
 
それでも今週末からはようやく気温が下がり、最高気温も25℃ぐらいになります。
 
周りの畑はもう小麦が刈り取られ、野菜もあと少しで名残の時期です。
 
北海道はお盆を過ぎたらもう秋ですね。(H)

2019年8月3日土曜日

8月の朝


8月が始まりました。梅雨がようやく明け、猛烈な暑さが続いています。
今朝は散歩に。生活音が少ないせいか、小道を踏みしめる靴の音や少し離れた踏切の警報音もよく聞こえます。小学校に向かうと、校庭の桜の木はセミ時雨に包まれていました。
帰途、農家の野菜直売所に。購入したナスは紫紺色の表面がつやつやで張りがありました。


2019年7月15日月曜日

映画「新聞記者」 力作でした


官邸権力の闇に立ち向かう女性記者の奮戦を描く映画「新聞記者」を見た。興行収入ランキングでトップ10入りするなど話題の作品だ。出かけたのは平日の夕刻だったが、首都圏郊外のシネコンには思いのほか観客が入っていた。

久し振りにひき付けられる社会派映画の力作だった。安倍政権下の森友・加計問題やレイプ被害者の告発などを想起させるシーンが説得的に、かつ良質のエンターテインメントで描かれている。なかでも浮かび上がるのは官邸直結の情報機関・内閣情報調査室の暗躍だ。
同室の若手官僚は反政府的な人物のスキャンダル作りを命じられ、慕う先輩官僚は自殺に追い込まれる。女性記者から「私たち、このままでいいんですか」と訴えられ、自分の道を切り開こうと立ち上がるが、官邸幹部からは「この国の民主主義は形だけでいいんだ」と告げられる。

鑑賞後、痛感したのは、安倍政権の闇や謀略性にはあきらめることなく、批判の声を上げ続けることが民主主義を前に進めるうえでも不可欠だということだ。
例えば森友学園問題。首相は「増収賄はない」と釈明するが、刑事責任がなければいいという話にはまったくならない。財務省は安倍首相の妻の名前等を削除するため、公文書を改ざんするという民主主義の土台を覆しかねない前代未聞の事態を引き起こした。行政の長である首相の政治的道義的責任は厳しく問われ続けなければならない。

社会や政治への勇気ある関わりかたも示唆する「新聞記者」。製作関係者や出演者の頑張りに敬意を表したい。できることならばシリーズ化もと思う。

2019年6月30日日曜日

待ちに待った枝豆


朝、近所の農家の直売所に出向くと、待ちに待った枝豆が置かれていました。
気前のいい農家の直売場とあって、沢山の豆が枝についています。茹で上げて口に運ぶと、一粒ひとつぶ身がしまり、歯応えがありました。
タンパク質やビタミンB1を豊富に含み、スタミナ不足の解消などに効果があるといわれる枝豆。旬の味を堪能しています。

2019年6月27日木曜日

挑戦は実る


学習支援教室にやってくる4年のAくん。九九の答えを百マスに記す「百マス計算」に2年の後半から取り組んでいます。

最初は全部やり遂げるのに10分程要しました。そのご、自分から進んで挑戦し続け、3年の後半には2分台に。勉強への自信をつけたのか、他の勉強に臨む姿勢も意欲的になりました。

ただ、4年では同計算の自己ベストをなかなか出せない状態が続いていました。
でも子どもは成長します。「あきらめずにやり続けることが大事。回数を重ねると、エネルギーが蓄えられ、きっと自己ベストが出るよ」と励ましました。

先日のこと、Aくんの鉛筆が滑るように進みます。見ていた下級生も「早いね」。
終えると、素早くストップウオッチをのぞき込んだAくんが「やったあー」と顔をほころばせました。自己ベストの見事な更新です。43回目の挑戦でした。

2019年6月25日火曜日

コウホネが開花


スイレン科の植物、コウホネを近所の小川に見に行きました=写真=。
小川は湧き水が流れ込む清流です。浅瀬の水中からスキッと伸びた3㌢位の黄色い花。水底に広がる緑色の葉に映え、可憐さを浮き立たせています。
コウホネは神奈川県では絶滅危惧種に指定されています。市内でも開発や護岸工事の影響により株数が減少し、住民らは移植、保全活動を行っています。
見学のさいも2人の住民が小川から枯葉やゴミを取り除いていました。地道な保全活動が市民の目を楽しませていると改めて思いました。

2019年6月23日日曜日

佐賀のビワ


佐賀のビワ農家の知人から採りたてのビワが送られてきました=写真=。
初夏の訪れを告げる果物です。スルスルと皮がむけ、固すぎず、柔らかすぎず。スイカや桃とは違う、ビワならではの上品な香りと甘みが口のなかに広がりました。
昨年の不作を乗り超え、大切に育てあげられた品。忙しいなか送ってくれた思いも一緒に味わっています。


2019年6月9日日曜日

憲法9条 部屋に掲示  


 神奈川県海老名市のえびな・九条の会は6月8日、海老名駅前で安倍9条改憲NO!3000万人署名・月例宣伝行動に取り組みました(写真)。

前日、梅雨入りし、蒸し暑い日中となった海老名市。行動には9人が参加し、幅広い市民50人が次つぎに署名しました。

「署名してもよろしいですか」と笑顔で署名板に歩み寄った座間市の若い女性は、「戦争になって、アウシュビッツの毒ガス室のようなところには入りたくないので」ときっぱり語り、「がんばってください」と参加者を激励しました。

買い物中の町田市の家族5人は「おばあちゃんが戦争に絶対反対なので」(母親)とそろって署名。中学2年の長女は、憲法9条を書き写し、部屋に掲示していると話しました。

父親が35歳のとき、グアム島で戦死したと話す高齢の女性=横浜市=も、「戦争には絶対反対です」とペンをとりました。 

2019年5月26日日曜日

木製のマグカップ


木製のマグカップ(写真)をいただきました。北海道製です。
年輪のはいった木目からは自然のぬくもりを感じます。一つの木塊からロクロを回して削り上げているため、つなぎがなく、デザインもシンプルです。
使ってみて気が付きました。軽いうえに、唇をつけても容器が熱くない。木製の優れた特徴です。
コーヒー付きの朝食がより豊かになりました。

2019年5月19日日曜日

松本清張展で思い起こしたこと


横浜に足を延ばし、作家・松本清張(19091992)の特別展(県立神奈川近代文学館)を観覧しました。「点と線」「ゼロの焦点」「砂の器」などの作品で知られる清張。それらを筆者も10代のころ、読みふけった一人ですが、会場には若い世代も含めて多くの人が詰めかけ、ファンの広さを示していました。

清張は、福岡県生まれ、高等小学校卒、給仕、印刷所の版下工などの経歴で知られます。その青年期の展示資料で注目したのは、20歳(1929年)のとき、全日本無産者芸術連盟の機関誌「戦旗」を福岡・八幡製鉄所の文学仲間から借り、小林多喜二や徳永直らの小説を読んだことを理由に、“アカ狩り”(共産党検挙)とする小倉署に検挙・留置されたことです。
同展の説明文には、「(清張の)まなざしは一貫して時代の陰で苦しみながらも懸命に生きる個人に注がれていた」との一文がありました。そうした庶民に寄り添う氏の視座にもつながる弾圧体験であったのでしょうか。

関連して想起したことは、清張が1967年に「明るい革新都政をつくる会」の呼びかけ人に加わり、1982年には平和・民主主義・革新統一をすすめる全国懇話会(全国革新懇)の代表世話人に選出されていることです。両会とも、都政の刷新、国政の革新をめざす政治的共同組織です。
全国革新懇代表世話人の就任に際しては、憲法9条の改悪と天皇元首制の復活に警鐘を鳴らすとともに、「平和、民主主義の集まりに喜んで参加させていただいた」とあいさつ。翌1983年の全国遊説では山口県宇治市で1500人の聴衆を前に、戦争は火の手が広がる前に国民が手を取り合って消す必要があると述べつつ、次のように呼びかけています。

「どうか皆さん、私たちの子どもや孫に、おじいさんががんばらなかったから、自分はこうして兵隊にとられるんだ、戦場へかり出されるんだというような恨みを持たれないように、今から一生懸命にやろうじゃありませんか」

平和や民主主義を守り、政治革新をめざす運動に身を投じた清張。それは、「昭和史発掘」や「日本の黒い霧」等の作品に示される社会悪の追及という文学上の立場の社会的な実践でもあったのでしょう。今回の清張展のタイトル「巨星」との文言の通り、その業績は今日も輝き、私たちへの心強いメッセージとなっています。

2019年5月6日月曜日

勇気ある記者


東京新聞の望月衣塑子(もちづき・いそこ)記者の講演会(4月30日、座間九条の会・相模原九条の会共催)=写真=に参加しました。官房長官会見で圧力に屈せず勇敢に切り込む同記者。その経緯や思いを、「演劇少女」だったとの姿もほうふつさせるように身振り手振りを交えて満席の会場に語り、終始引き込まれました。

沖縄・辺野古の新基地建設をめぐる望月記者の質問を、安倍政権は「事実誤認」と決めつけ、内閣記者会に排除まで申し入れています。しかし、仮に事実と違いがあるならば、根拠のある説明を丁寧に行えばことは済むというものです。
「権力を監視し、チエックするのがメディアの役割」と講演でのべた氏。沖縄県が埋め立て現場に事実確認のための立ち入り調査を求めても、防衛省がいまなお拒否し続けていることを明かし、「事実がわかることを避けたいからでは」と指摘しました。

氏は武器輸出問題を長年取材してきました。その経験も踏まえて、「戦争に手を貸すメディアであってはならない」と決意をのべ、安倍首相・自民党が狙う憲法9条への自衛隊明記は、2項の戦力不保持と交戦権否認を無力化し、戦争できる国を目指す危険があると警鐘を鳴らしました。

「孤立させてはならない」と立ち上がる現場の記者が増えていることや匿名で取材に応じる官邸官僚が生まれていること、東京新聞社が氏を支えていることなども紹介されました。                 
併せて氏は、今回の圧力問題に対して市民の抗議のメールや電話が官邸に殺到したことに触れて、「市民が声をあげることは社会を変えるうえでも大切だ」と強調しました。

メディアのあるべき立脚点や理念を堅持して実践する望月記者。迷いないその姿に力強さや勇気を感じたのは、きっと筆者だけではなかったと思います。

2019年5月2日木曜日

自分もなにかできることを


9条改憲の動きは執ようです。自民党は4月26日、憲法改定宣伝物のさらなる活用を求める文書を所属国会議員に出しました。とりわけ、“改憲上も重要”と、夏の参院選を改憲により明確に位置づける構えをみせています。

負けられません。神奈川県のえびな・九条の会は4月末、「安倍9条改憲NO!憲法を生かす全国統一署名」588筆を全国市民アクション(東京)に送りました。これまでの分も合わせると、3068筆を数えます。 
暑い日も寒い日も、海老名駅前や地域で、また友人や知人に、2017年末から粘り強く呼びかけられてきた同署名。平和で国民一人ひとりの尊厳が大切にされる日本を、との願いが込められています。

同会では最近も、「安倍首相の改憲への妄執をみていると、自分もなにかできることをしなければとの気持ちに駆られた」と述べて加入した市民が駅頭宣伝に立っています。
嵐は大木を育てる―9条改憲阻止の輪を引き続き草の根から広げます。(写真は海老名市の街並み)

2019年4月16日火曜日

元気のでる青空


私用で故郷・北海道苫小牧市に行ってきました。
元気のでるような青空が広がり、街中では市民が「憲法9条を守ろう」の宣伝活動を展開。草の根でのつながりや心強さを感じました。

2019年4月7日日曜日

夜の病室で

 
  深夜の2時頃でしょうか。大部屋の病室。患者と看護師のやり取りする声で目を覚ましました。
「給料はいいの」
「そうでもないですよ」
薄暗い部屋のなかで若い看護師のつぶやくような声。点滴の交換でやってきたのでしょうか。
「夜勤はどのくらいあるの」
「月5回です」
夜勤は夕方5時から翌日9時までの16時間に及びます。複数勤務で仮眠も可能とはいえ、その間、体温・血圧の測定や薬の配付を行い、繰り返し鳴るナースコールには小走りで対応。命を守る献身的な看護に、患者はどれほど心が落ち着くことか。
「仕事で希望することは」
「夜勤のない仕事かな」
「どうして」
「夜は眠りたいですよ」
人間としての基本的な欲求を耳にし、看護師の増員を、と強く思う深夜でした。

2019年4月3日水曜日

期日前投票に


満開の桜並木を歩きながら、神奈川県知事・県会議員選挙の期日前投票に行ってきました。
願いは、憲法を生かした平和な社会や希望ある暮らしの実現です。
投票場を出るとき、今回も主権者の務めを果たすことができたと、清々しい気持ちになりました。