2017年3月30日木曜日

支援教室最後の日

  3学期の学習支援教室最後の日。6年生の3人がいそいそとやってきました。2日後に卒業式を控えているからでしょうか。
  教室の終了時間が近づいたとき、A君が「百マス計算をやる」と言い出しました。かれらが5年生のとき、よく挑戦していた掛け算の練習です。
  すると、B君も「ぼくもやる」。
  女子のCさんが「じゃ、いっしょにやったら。先生と私がそれぞれ時間を測るから」と提案します。「競争じゃないからね。大事なのは自己ベストを出すこと」と、いつもと同じ言葉を述べる私。
 
  結果、A君は時間で自己べストを出しました。最初の頃と比べると、理解度や集中力が飛躍的に高まっています。顔をほころばすA君。
  他方、自己ベストを出せなかったB君。どうフォローしようかと思案していると、「回数ではがんばったよ」とつぶやきました。確かにB君の百マス計算の挑戦回数は支援教室のなかで断然トップです。有終の美を飾ったと、みんなで笑い合いました。
 
  教室を終える時間が来ました。B君が「これ」と、一枚の紙を取り出しました。母親からのメッセージカードです。
 「長い間、お世話になりました。ありがとうございました」
 小さな紙が輝いて見えました。
 教室から出た3人は何度も振り返り、手を振りながら去っていきました。

2017年3月26日日曜日

松山の鍋焼きうどん

 愛媛県松山市の繁華街・大街道(おおかいどう)。路地を入ると、創業1947年(昭和22年)という老舗の鍋焼きうどん店がありました。
 昼時とあって店の前には行列ができていましたが、間もなくすると店内に案内され、小上がりへ。次々に客がやってきます。観光客だけでなく、地元の人も。長年愛されているのでしょう。

 熱々の小ぶりのアルマイトの鍋が運ばれてきました。具材はたっぷり(写真)。じゃこ天、かまぼこ、竹輪、油揚げ、青ネギ、牛肉のしぐれ煮。めんは柔らかめでした。
 際立っていたのは、甘目のつゆのおいしさ。具材の旨味も生かされています。ベースのだしの一つはコンブでしょうか。
 身体がほかほかするうちに完食。接客も心地よく、店員に「おいしかったですよ」と伝えました。
 
 帰宅後、鍋焼きうどん作りに挑戦。老舗の味に近づけようと、コンブでだしを取り、同じような具材で作ってみました。さらに工夫して、得意料理の一つにしたいものです。

2017年3月24日金曜日

「青春本棚」の挑戦

松山市立中央図書館で
  図書館の一角に「青春本棚」(写真)がありました。中・高生向けの小説や生き方の関係書などが並べられています。愛媛県松山市立中央図書館が昨年10月から始めた同コーナー。「これまで支援が十分行き届いていなかった中・高生の居場所をつくる」が設置目的です。

参加型を重視
  若い世代向けにコーナーを設けることは他の図書館でも行われています。松山市立中央図書館の特徴は中・高生の参加を重視していることです。
 「青春本棚」の名付け親は高3の女子生徒。同生徒は、「青春のいましか楽しめない本はたくさんある。それをわかってほしい」とその動機を語り、仲間に利用を呼びかけています。コーナーに飾られる「わたしのおすすめ本紹介します」と題したカラフルなPOPは、すべて中・高生の手書きによるものです。

図書館の熱意
 同図書館では館員の熱意も発揮されています。「青春本棚」コーナーに置かれた「ひとことカ-ド」には職員が丁寧に回答。希望する本のリクエストには、「〇〇は発注します。しばらくお待ちください。できれば、POPも投稿してくださいね」と記されています。
 また、「青春本棚通信」(季刊)と題する中・高生向けのニュースも発行。「おすすめBOOK」が館員の書評とともに紹介されています。

「居場所が見つかりました」
 「青春本棚」への中・高生の反応は上々です。
  「すごくいいと思います。読みたい本がたくさんありました」(中3)、「早くきとけばよかったです。落ち着けて、居場所が見つかりました」(中2)
 同図書館では「青春本棚」と併せ、若者ONLYイベントとして「文豪」読書会も開催されています。太宰治や芥川龍之介らの作品を読んで、「まったりと語り合う」ことが趣旨で、1回目の2月の読書会には6人が参加しました。
 図書館の意欲的な取り組みにより、中・高生の読書へのエネルギーが引き出されています。若い世代が本との出会いを通して、視野をより広げ、生きる力を育むことを期待したいと思います。

2017年3月19日日曜日

駅前判決 重視された表現の自由

 「きょうの青空のような清々しい判決が出るといいですね」。3月8日朝、横浜地裁の傍聴に出かけた知人にこうメールを打ちました。
  神奈川県海老名市の駅前(写真)でポーズをとって静止する「フラッシュモブ」に、市が禁止命令を出したのは表現の自由を保障した憲法に違反するとして、市議らが命令の取り消しなどを求めた訴訟。裁判長は、市の自由通路条例を忠実に判断し、市に命令の取り消しを命じました。論拠を失った市はそのご、控訴できませんでした。

「承認」は不必要
  判決の柱は2つあります。一つは、「フラッシュモブは市の承認が必要だった」とする市の立場をきっぱり退けたことです。
  判決は、自由通路条例が承認を必要としているのは、期間1年間、及び1日12時間にわたる広報活動であることに着目。
  ▽届け出が必要な広報活動は一定の場所を相当時間占有する行為だ▽しかし、今回の表現活動は時間が一時間半程度、一カ所は数分程度▽特定のメッセージを記した服装で移動する行為と変わるところがなかった▽承認を受けるべき「広報活動」に当たらない、と認定しました。

「デモ・座り込み」にも当たらない
  判決の2つ目の柱は、今回の表現行為を「禁止行為のデモ・座り込み」とした市の見解についても、誤りだと断じたことです。
  ここでも判決は、自由通路条例で禁止されているのは多数の歩行者の安全に著しい支障を及ぼす行為であることに着目。
  ▽今回の行為は歩行者に危険が及ぶようなものではなかった▽通路も十分な広さを有している▽今回の表現行為は「デモ・座り込み」に当たらない、と明言しました。

民主社会の持続へ
  胸がすく判決です。文言こそなかったものの、憲法の表現の自由を重視する司法の見識・知恵が示されています。民主主義を草の根から持続・発展させる力になり得るものです。
  同時に、今回の表現活動は「アベ政治を許さない」を中心的に訴える取り組みでした。新しい政治、希望ある日本をめざす運動と世論が勇気づけられています。

2017年3月11日土曜日

生協への親近感が増す核兵器廃絶署名

  いつも行く近所の生協。店に入って、えっと思いました。「核兵器のない平和な社会実現のために」と大きく記された模造紙と署名用紙が入口内に置かれていたからです(写真)。日頃の店内の光景とはまったく違っていました。
 
 署名用紙には「被爆者は、核兵器を禁止し廃絶する条約を結ぶことを、すべての国に求めます」との文。国連では今月27日から核兵器禁止条約の交渉会議が始まります。その成功に向けて、同署名運動を盛り上げることが強く期待されています。
 
 署名台には「一筆からでも」の訴えも。生協への親近感がぐっと増します。あわせて「平和な社会」の言葉には解放感も。5名連記の署名用紙にはすでに3人の名前が記されています。もちろん筆者も加わりました。

2017年3月4日土曜日

雛人形 ことしも


  昨日は雛(ひな)祭り。雛人形(写真)は半世紀余も前、親が買ってくれました。飾るたびに、子どもの健やかな成長を願う親の姿を思い起こします。

2017年3月3日金曜日

ビンゴで楽しく計算練習


  学習支援教室で、宿題を終えた小学2年生の3人がビンゴゲームに取り組んでいました。
  正20面体のサイコロ2個を転がし、出た数を合計します。
  制限時間は5分。能力差などに関係なく、どの子も参加でき、繰り上がり計算の反復練習にもなります。
 みんな真剣かつ楽しそうです。帰るとき、児童から新しいビンゴカードを「持ち帰りたい」との声が上がりました。