2021年10月31日日曜日

響かせたい主人公の声

  けさ、ラジオ体操の会場に着くと、数人の方が雑談中でした。聞こえてきたのは選挙の話。きょうは衆院選投票日です。

 「あの人、議員になって長いな」

「父親も議員だったよな」

「私、あの人、どうしても感じが良くないわ」

親しい間柄なのか、率直な話が続いていました。

体操が終わると、よく話を交わすKさんが「これから投票だよ」。近くのコミセンが投票所だといいます。

お昼前、外出すると、近くの小学校の投票所に向かう若い夫婦らの姿がありました。 


いま、政治を身近に感じる人はかつてなく増えているはずです。

新型コロナでは多くの人がついこの前まで不安の毎日でした。感染しても病院にかかれず、「自宅療養」の名で放置されたのですから。この40年来、感染症の入院ベッドは半分にされていました。政治の責任が厳しく問われます。

「自助」の名のもとに、格差と貧困もぐーんと広がっています。昨日のTBS「報道特集」では、2日間、何も食べていないという青年が紹介されました。自宅の冷蔵庫はカラッポでした。若い力が生かされない世の中なんて将来があるのかと、義憤に駆られます。 

日本国憲法の基本理念は「国民が主人公」です。主人公の声をいまこそ響かせるときです。そうすることで、政治も必ず変わります。

2021年10月30日土曜日

回転寿司

 小学校の学習支援教室。2年生のKさんがやってきて、覚えた九九を聞いて欲しいと言いました。

 言い始めたのは2のだん。「二七14」のところで、つまずいてしまいました。繰り返しましたが、また同じところでストップ。

 そうしていると、友だちのTさんがやってきて、2のだんは回転寿司を思い出すと、わかるよとKさんに言いました。

 Tさん「最高で何さら食べたことある?」

 Kさん「私、7さら」

 Tさん「じゃ、7さらだと、ぜんぶで何こになる?」

 Kさん「えーと、14こ」

 Tさん「うん。それを2のだんになおすと、2かける7だよ」

子どもは回転寿司が大好き。身近な例を使った、子どもから子どもへの親切なアドバイスです。

しばらくすると、2のだんについて声を出し合うKさんとTさんの姿がありました。

 

2021年10月18日月曜日

平和への願いは巨大

                        

   首相の岸田文雄氏は自民党総裁選で、自衛隊明記等の改憲に意欲を示した。緊張が増す台湾情勢にも「安保法制に従って対応する」と公言。戦争の危険性を高める姿勢だ。

 憲法9条への自衛隊明記は、海外での武力行使の歯止めとなってきた同2項の戦力不保持の空洞化を招きかねない。安保法制は安倍政権が2015年、岸田氏も外相として強行し、他国を武力で守る集団的自衛権を容認した。台湾海峡で米中が軍事衝突した際は自衛隊が米艦などを防護し、最前線の沖縄などは戦闘に巻き込まれる可能性も高い。 

そもそも違憲の安保法制は廃止される必要がある。中国による台湾への軍事的干渉や尖閣諸島への領海侵犯は、平和を根底から脅かす覇権主義行為あり、厳しく批判されるべきだ。同時に、軍事対軍事の悪循環は絶対に避け、徹底的な外交努力で問題を打開する道こそ求められる。 

自衛隊を9条に明記する安倍改憲は「世論が盛り上がらなかった」と、世論の前に挫折せざるを得なかった。最近の総選挙向けの世論調査(NHK、10月11日放映)でも改憲重視は3%にとどまる。世論は「人の屍(しかばね)をこえた上に獲得された」(加藤陽子東大教授)日本国憲法を力に、巨大な平和への願いを擁している。岸田氏が平和に背を向け続けるならば、世論との矛盾拡大は必至だ。

 

2021年10月4日月曜日

「MINAMATA」を観て

   


   映画「MINAMATA―ミナマター」を観ました。平日の11時30分開始の上映に、約50人の観客。「公害の原点」とされる水俣病を扱う“地味な”映画なのにと、少し驚きました。「朝日」3日付(写真)に、水俣病問題が今回の映画も含めて大きく紹介されたことも、影響しているのかもしれません。

 映画はドラマ仕立てですが、原因企業チッソの不正や腐敗ぶりを正面から取り上げています。なによりも、大企業の懐柔工作等に揺れながらも正義や勇気を不屈に貫く、写真家ユージン・スミス(191878、役ジョニー・デップ)をはじめとする市民の「生き方」が感動的でした。

 水俣病は患者が公式確認されてから65年を経過します。しかし、いまだ解決していません。感覚障害が確認されながら患者認定されない被害者は現在も約7万人。水俣病被害者救済法(2009年成立)は健康調査を速やかにおこなうことを政府に求めているのに、政府は調査の開始時期や範囲さえ示していないのです。

 政府と大企業の驚くべき不条理な姿勢。この現状が続くことはけっして許されない――今回の映画製作やそれを紹介したマスコミに、また映画観覧に足を運んだ市民にも、そのエネルギーを感じる日になりました。