2014年11月29日土曜日

国政は国民の厳粛な信託によるもの

  ジャガイモ1箱(3キロ)を2500円とすると、380箱分に。いったいどこに配ったのか
  小渕優子・前経済産業相の後援会などによる政治資金収支報告書問題。観劇会をめぐる支出超過は2005年以降で計6000万円超と、有権者への利益供与の疑惑を深めていますが、加えて13年にはジャガイモ代も約95万円が支出されていました。13年分の政治資金収支報告書にはネギ、せんべい、うどんの購入もありました。

  小渕氏は「説明責任を果たせたとは思っていない」と弁明しつつ、観劇会の支出超過やジャガイモ等の使途については解明しないまま、今回の総選挙に立候補しようとしています。まず有権者に対する「誠実さ」があるべきではないかと思いますが、自民党は氏を公認。これまでの総選挙で2位に約10万票の大差をつけて圧勝してきた氏ならば、説明責任を果たさなくても選挙に勝てると計算しているのでしょうか。

  小渕氏の行為は、金権政治そのものです。カネを持っているものが有権者に利益を供与し、カネを出したところに都合のいい政治をおこなう等々、その弊害は明らかです。カネの原資は企業・団体献金であり、国民の税金である政党助成金です。
 日本国憲法の前文は「国政は、国民の厳粛な信託によるもの」と記しています。小渕氏と自民党はいま一度、この理念を想起する必要があるのではないでしょうか。 (写真=まちには晩秋の風情ある情景があります)