2014年11月6日木曜日

愛着が湧く図書館

  読書の秋。図書館の利用者が各地で増えているといいます。私のまちの図書館もにぎわいを見せています。

  好きな本を何冊でも借りることができます。一人何冊までなどの制限はありません。希望の本がないときはリクエストをすると、購入か他の図書館から借用の手続きをとってもらえます。

 参考図書室には一般紙の明治時代からの縮刷版がずらりと並んでいます。調査・研究用のパソコンも設置されています。自習室(研修読書室)は広く仕切られた部屋が確保され、大学や各種資格試験の受験生などが熱心に机に向かっています。

   「本は楽しいよ」のステッカーが貼られた幼児・児童向けのコーナーも充実し、「おはなしかい」が毎週開かれています。お母さんと手を携えた幼児が「なに借りようかな」と、スキップしながらやってきます。

  館内の壁には「図書館の自由に関する宣言」が掲げられています。
 図書館は基本的人権のひとつとして知る自由をもつ国民に、資料と施設を提供することを、もっとも重要な任務とする。この任務を果たすため、図書館は次のことを確認し実践する。
第1 図書館は資料収集の自由を有する
第2 図書館は資料提供の自由を有する
第3 図書館は利用者の秘密を守る
第4 図書館はすべての検閲に反対する
図書館の自由が侵されるとき、われわれは団結して、あくまで自由を守る。

  格調の高い同宣言は、1954年に採択された日本図書館協会の綱領です。戦前、国民を特定の思想に「導く」 機関として機能した図書館の歴史への反省が盛り込まれています。それゆえ、日本国憲法の国民主権を発展させるためには知る自由の保障が不可欠との立場が貫かれているのです。
 当図書館でも、「これこれを知りたい」との申し出には司書の人がすすんで協力してくれます。「何が秘密か、それも秘密です」と、国民の知る権利を根底から脅かす特定秘密保護法の狙いとは大違いです。
 文化や教育の拠点、我がまちの図書館。自然と愛着が湧いてきます。