2014年10月22日水曜日

当事者意識もずれていた 

  「うちわ」の松島みどり前法相の「再生可能な失敗」との無反省な弁明にはあきれ果てましたが、「観劇」の小渕優子前経済産業相の釈明も驚くものでした。

  小渕氏の観劇会をめぐる問題では、収支のずれとして2010~12年の3年間だけでも5000万円超に上ります。こんな大きなお金はいったいどこに行ったのでしょうか。あるいは肩代わりしたのか。政治資金規正法の虚偽記載や公職選挙法の買収という法律違反の疑いが浮上しているのです。

  ところが小渕氏は会見(20日)で収支問題について、「私自身大きな疑念を持った」「わからないことが多すぎる」と発言。これでは自身の団体の問題であるのに、「とのこと」の連発と合わせて、まるで他人事であり、氏が被害者であるかのように聞こえます。

  同氏の疑惑ではワインを群馬県の選挙区内の有権者に贈った問題も明るみにでています。氏の全身や顔の写真がラベルで貼られている同ワイン。有権者への利益供与を禁じた公選法に違反する疑いがあります。
  ところがこの問題でも、ワインの存在を認めた上で「私が渡したということではない」と辞任会見で答えました。

  小渕氏は、収支のずれに加えて、当事者意識も相当ずれているのではないでしょうか。これは政治資金を企業献金という“他力”や、政党助成金という国民の税金に頼っていることとも無関係ではないはずです。
  「(こんごは)一議員として」といいますが、国会議員としての資質自体、厳しく問われています。