2017年5月8日月曜日

「9条を守り生かそう いまこそ市民のチカラの発揮を」

5月7日 えびな・9条の会 全体集会アピール
9条の方向に現実を近づける努力こそ
 憲法施行70年を、私たちは重大な局面で迎えています。
 安倍晋三首相はこの3日、自衛隊を憲法9条に明記し、2020年の新憲法施行を目指すと表明しました。米軍の戦争に参戦する道を開いた安保法制=戦争法に続き、戦力の有効性を憲法で認めることで、海外での武力行使を無制限にすすめるのが狙いです。
 日本とアジア民衆の犠牲の上に築かれた9条の徹底した平和主義――戦争と武力の行使・武力による威嚇を否定し、そのための戦力を保持せず、交戦権も否認する――は国民の宝です。それが存在するがゆえに、自衛隊のあり方にも影響が及び、日本は米国の戦争に直接参戦しませんでした。最近のNHKの調査では9条が日本の平和に役立っていると答えた人が82%に上っています。国民世論は9条改憲を望んでいません。
 国際情勢でも北朝鮮と米国が軍事的対抗をエスカレートさせていますが、日本は米国追従ではなく、9条の方向に現実を近づけるために、関係国に外交や対話による打開を強く求めるべきです。私たちは安倍首相の暴走をけっして許さず、9条改憲を必ず阻止します。

政権の基盤はけっして盤石ではない
 「一強」と称される安倍首相ですが、その政権基盤はけっして盤石ではありません。
森友疑惑は国有地格安払い下げへの政治介入が問われ、政権を直撃しています。政府の説明が不十分だという人は75%(「朝日」4月18日付)を占めています。
 安倍政権は中心政策でも民意の支持を得られていません。「テロ対策」などと国民をあざむいて、犯罪が起きてもいない段階から国民を捜査し、取り締まる違憲の共謀罪法案は、「賛成」35%、「反対」33%と拮抗しています(同前)。
 加えて閣僚などの問題発言や不祥事が相次ぎ、倫理の崩壊は目を覆うばかりです。

海老名でも9条の値打ち広げ、より大きな組織を
 今夏には東京都議選があり総選挙も予想されています。
 安倍政権を退けて、憲法を守り生かす政治をめざすときです。市民一人ひとりの自覚的な行動こそ政治を前に進める原動力です。
 昨年の参院選の一人区や新潟県知事選での勝利は市民と野党が本気で共闘したたまものでした。戦争法廃止の署名は約1600万人に達し、「駈け付け警護」が付与された自衛隊は南スーダンから撤収せざるを得なくなっています。沖縄で安倍政権が新基地建設で無法な手段に出るのも、強権に屈しない県民の理解が得られず、深刻な矛盾に陥っているためです。
 市民がチカラを持っていることは海老名でも示されています。駅前で「アベ政治を許さない」を創意的に訴えた人びとは、市の違法な禁止命令にもひるまず、取り消しを求めて勝訴しました。自由と権利を守る全国の人びとへの大きな励ましです。
 私たちの会も結成から13年目を迎えます。毎月の会報発行や駅頭宣伝、春秋の講演会などのイベントを通して、9条を中心に憲法の値打ちを示してきました。引き続き平和で生きることが楽しい社会の実現へ、活動を発展させ、より大きな組織をめざす決意です。
 市民のみなさんのご支援とご参加を心から訴えるものです。