2016年8月3日水曜日

丘とカタツムリとサラダ

  部屋にはエアコンがありません。テレビも時計もなし。あるのはうちわと扇風機。涼風が吹き抜ける丘の上の宿はそれだけで十分でした。
 北海道美瑛(びえい)町。早朝の散歩では、靄(もや)がかかり、見えるはずの丘も霞んでいます。生活音は皆無。聞こえるのは、「ポタ、ポタ」と、昨夜降った雨の滴(しずく)が葉から葉に落ちる音でした。
 道路の上ではカタツムリがゆっくり移動。頭部に二対の触角があり、大きいほうの先端に目があるといいます。都会の小学校では生活科で取り上げようとしても実物が見つからなくて困ったとの話を思い出しました。
 靄が少しひき、濃緑や薄黄色の畑が目の前に。丘陵の頂上部に農家と納屋も見え、幻想的なシーンが広がりました(写真)。
 朝食は地元素材を生かした料理をゆったりと。なかでもサラダのジャガイモはもちもち感があり、美味でした。
 豊かな自然と景観。宿のオーナー夫妻の親切なもてなし。心が洗われる美瑛行でした。