2024年8月31日土曜日

絶対に若い世代に伝わる

 

海老名 香葉子様 

このたびはご著書『大大陸に陽は落ちて』(鳳書院)をご恵送くださり、ありがとうございました。

「満州引揚げ者たちの哀しみを伝えたい」との思いがしっかり伝わってくるご本ですね。

 300㌔の大陸路を一年がかりで、日本へ向かう船が出る港まで家族と歩いて帰国した、ちばてつやさんの体験。海老名さんのいとこのお咲さんの壮絶でむごい戦争体験も。

あらためて戦争の最大の犠牲者は国民にほかならないと痛感します。海老名さんの勧めを受けた、ちばさんがその“地獄”のありさまを伝えねばと思うようになってきたと語られているのに接し、「悲劇を繰り返させないためにもぜひ」と私も切望した次第です。

「私たちの思いは、絶対に若い世代に伝わる」との確信に満ちた海老名さんのご発言にも励まされています。昨今の内外情勢の進展や若い世代の積極的な取り組みに照らして、その通りだと思います。

 どうか日本と世界の平和のために、益々お元気で、ご活躍されることを祈念申し上げます。 

                  ◆

 海老名さんから返書をいただきました。

「語り継いでも語り尽くせない哀しみ、それが戦争です。生き残った人たちも少なくなってきましたが、せめて私たちだけでも伝えていきたいと思います。平和を希求するために。今後も平和活動を続けてゆく所存です」