2016年11月27日日曜日

培われた平和への願い

  新基地建設を許さない「オール沖縄」を築き、県知事選挙や国政選挙などで連続的に勝利する沖縄の人びと。安倍晋三政権が沖縄で強行するオスプレイ着陸帯(高江)や新基地(辺野古)の建設に、勇敢にあらがっています。そのさなか、地域で「沖縄戦と平和を考える集い」が開かれました(写真)。

 講師の宮里政充さんは沖縄出身で元高校教諭。6歳のとき、沖縄戦にさらされます。米軍機グラマンの襲撃におびえ、上陸した米軍を前に逃げ込んだガマ(洞窟)には無数のゲジゲジがいました。祖母は銃撃をうけて死亡。米軍の収容所ではマラリアで亡くなる人が相次ぎました。

  沖縄には、薩摩藩の侵攻(1609年)や明治国家に組み込まれた琉球処分(1879年)、沖縄戦後も続いた米軍の全面占領など、軍事や圧政に翻弄される歴史があります。振り返った宮里さんは、「軍隊は私たちの生命や財産を守らない。軍隊が平和をもたらすというなら、歴史的に証明してほしい」と訴え、「『基地が抑止力』ならば、山口県(首相の選挙区)に引き取ってほしい」と述べて目に涙を浮かべました。

  培われた平和への願いやくじけることのない強い精神。参加した80人は熱い連帯の拍手を送りました。