2022年5月5日木曜日

平和のエネルギーに働きかける

  ウクライナでの痛ましい事態に毎日のように接し、多くの人々が悲しみや怒りを募らせています。この情勢下、改憲や軍事力強化の逆流も強まっていますが、平和を願うエネルギーは働きかけ次第で巨大化するということこそ、今日の決定的な特徴ではないでしょうか。5月3日の憲法記念日もそう痛感する一日になりました。

 昼下がり、私鉄駅前で行われた「生かそう憲法」スタンディング行動(地域の九条の会が主催)。14人が参加し、その一人、Oさんは40分ほどバスに乗って近隣の町から初めて駆け付けました。

 「これ、掲げてもよろしいですか」。持参したポスターには手書きでこう記されていました。「憲法は私たちの権利を保証し、権力者の権力の及ぶ範囲を制限するもの。自由を守ろう、9条を守ろう」=写真=

 Oさんらがポスターを掲げ、スピーチも行われるなか、「憲法改悪を許さない全国署名」には21人の市民がペンを走らせました。大勢の駅利用者が途切れることなく行き交う路上で、また、暑い日差しも降り注いでいましたから、立ち止まって氏名と住所を記す行為自体、けっして容易なことではありません。   

 一度通り過ぎたのち、引き返して来た綾瀬市の25歳の男性。「ロシアの戦争はやはりだめだと思う。なぜ話し合いや外交を大事にしないの?」と署名しつつ語りました。相模原市と多摩市の60代の女性2人組みは、「ウクライナでは町が壊され、大勢の市民が殺されてるでしょ。もう胸が痛くなる」と真剣な表情で話し、署名に応じました。

 同行動では初めて絵本の朗読も行われました。沖縄の小学一年生の詩「へいわって すてきだね」が紹介され、読み上げたSさんが感想を語りました。「子どもたちが見てくれた。毎回読みたくなりました」

 行動を終えて帰宅すると、90歳のAさんがやってきました。「憲法記念日までに集めたいと思ってね」と差し出されたのは憲法署名でした。その数、400筆。小学校教員時代の教え子や友人、近所の方に協力を依頼し、集めたとのこと。限りなく励まされたことはいうまでもありません。