2017年10月28日土曜日

「戦争は許さない」憲法文化いまこそ

  朝から台風接近による大雨でした。参加を見合わせる人は結構いるだろうなぁ。不安がよぎるなかでの開催になりました。
  我がまちの九条の会による憲法学習会(10月22日)。でも開場すると、次々と市民のみなさんがやってきて満席(64席)となり、立ち見も出る74人が参加。総選挙での改憲論議も反映し、憲法問題への関心の高まりを示す集いとなりました。

  青井未帆(あおい・みほ)学習院大教授が「九条で平和を」と題して講演。憲法九条の戦争放棄や交戦権否認について、他の国にはない特徴と言及しつつ、この9条と「戦争は許さない」「国のために殺されない」という国民の気持ちが総体となり、戦後の日本は独自の憲法文化をつくってきたと語りました。

 9条に軍事組織の自衛隊を明記する自民党の改憲案については、自衛隊を他の役所とは違う特別の組織として認めることになり、「戦争も国家の持つ選択肢の一つ」というこれまでとはまったく逆の価値観をつくり出すと指摘。本式の軍隊にするための軍刑法や軍法会議も必要になってくると述べました。

 市民の運動についても、戦争を許さない憲法文化を守り広げるために、従来の「護憲」の枠に捉われることなく、「軍隊はちょっと。でも自衛隊なら。アメリカを敵にしたくない」などの考えを持つ人とも対話し、手を取り合うことが大切だと強調しました。

 参加者からは「改憲の恐ろしさを改めて知った」「あきらめずに憲法を守り続けることの重要性を再認識した」など共感の声が数多く寄せられました。学習会の準備に当たったBさんは、「一人ではやれないことが皆とだからやれた。充実感でいっぱいです」と、手応えに確信を深めています。