リニューアル(1994年)後、初の訪問です。原爆被害の惨状を伝える数々の資料。初めて見る写真が少なくありません。「焼け跡に立つ少女」=写真=もその一つでした。
少女は10歳。強烈な熱線を浴び、飛び散ったガラス片で顔中負傷するとともに、右手に重いやけどを負います。指はくっつき、切り離す手術を受けざるをえませんでした。成長し、結婚後2人の子どもを育てますが、30代でがんに侵され、42歳で亡くなったといいます。
人生これからというときです。どんなに生きたかったことでしょう。
資料館に置かれた入館者用ノートに、「自分の生き方を見直そうと思った。まず自己中をやめる」との感想がありました。
私も、訴えたくても訴えられなくなった戦争犠牲者の平和への願いをしっかり背負い、生き抜かなければと思います。