2018年2月26日月曜日

自由を求める市民の勝利

   神奈川県海老名市は2月22日、海老名駅自由通路条例の改定案を発表しました。

 市の承認が必要だった署名や音楽活動、さらには一律に禁止された集会やデモについて、通行に著しい支障がなければ自由にできるとの内容です。昨年3月の横浜地裁判決に沿うものであり、これにより市民は駅前での諸活動の自由が条例上も保障されることになります。画期的な市民の勝利です。

  改めて痛感するのは憲法の重みです。
  基本的人権の本質について、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であり、侵すことのできない永久の権利と述べると同時に、保持のための不断の努力を国民に求める憲法。
   海老名市民も、表現の自由を保障する憲法21条に反する市条例は改定せよと、横浜地裁判決後も署名や駅頭宣伝(写真は2月23日)、学習会、市議会への陳情等にねばり強く力を尽くしてきました。
   結果、条例改定案発表のさい海老名市長は、「表現の自由という憲法の問題もあり、見直すべきところは見直した」(「東京」2月23日付)と釈明せざるを得ませんでした。権力の規制・拘束という憲法の真髄が地方レベルでも発揮されたことを実感します。

  市は条例改定案について市民からパブリック・コメントを募るといいます。
  ついては小欄も訴えます。改定される条例ないしは条例の運用基準に、「表現の自由を保障する」との文言を明記されたい。