2016年3月22日火曜日

吹奏楽部の“青春万歳”

さわやかな笑顔
 地域の県立高校吹奏楽部の定期演奏会に出かけ、魅了されました。
 なによりも演奏に迫力がありました。地域のコンクールでも金賞を獲るなど実力を備える同部ですが、当夜は、音楽が素人の筆者も「音が伸び伸び出ている」と共感し、高揚感を覚えました。
 加えて感心したのは、ゲスト出演した同校の野球部や合唱部、ダンス部とのコラボレーションが見事だったことです。リズム感あふれる演奏や合唱に合わせて、男女のダンス部が統率の採れた切れのある踊りを舞台いっぱいに披露。どの部の生徒も高校生活をエンジョイする、さわやかな笑顔が印象的でした。

企画・運営の主体は生徒
 演奏会で配布されたプログラムに、学校長や部顧問のあいさつがありました。
 定期演奏会の企画・運営は伝統的に生徒主体で行われているといいます。日常では、自治会の秋祭りや福祉コンサートに出演するなど、地域社会の一員としての活動も。さらに、紛争などで傷ついた子どもたちを助ける「ドイツ国際平和村」への募金活動に協力し、当日も会場に募金箱が置かれていました。
 自主性や自発性が尊重されるとともに、地域との連携や国際平和への協力もすすめる生徒たち。主権者を育む人間教育のあり方の一つが示唆されているのではないでしょうか。
 
 演奏会の最後に顧問の教員から、卒業する3年生の一人ひとりに花束が贈られました。涙ぐむ生徒。そして、「3年間の部活は楽しかった」と笑顔で振り返る代表の生徒。会場から送られる盛大な拍手は、“青春万歳”と聞こえるようでした。(イラスト=当日の演奏会パンフレットから)