2021年6月2日水曜日

愛情ある政府を

   電話ではつながりにくいと聞いていたので、インターネットで試みた。新型コロナのワクチン接種だ。

予約開始時間の午前9時、市の予約窓口にアクセス。市から送られてきた10ケタの接種券番号と生年月日を打ち込む。画面に映る予約可能日時。希望日時を指定し、最終場面に進む。だが、予約がいっぱいのため最初からやり直せとの指示。

同じ作業を繰り返すたびに、予約可能日が画面から消えていく。必死にならざるを得ない。4回目、予約がやっと確定したが、希望した日からはずっと遅れた日だった。

 電話で予約する人はもっと悲惨だ。最近の新聞にも、「初日40回、2日目30回、3日目20回とかけ続け、5日目やっとつながった」等の記事が掲載されていた。

ワクチン接種を巡るこうした各地での混乱や悲痛な訴えは、政府が課題解決の先頭に立つことなく、「早い者勝ち」「自己責任」方式でやられているからであろう。 

一日も早くワクチン接種を受け、安心・安全の日を迎えたいとの思いは切実だ。これに応える、いたわりのあるワクチン接種のやり方は存在する。

福島県檜枝(ひのえ)村では、村職員が手分けして各戸を訪問。家族構成や職種を考慮して村役場が接種日時を各人に割りふったことで、予約は必要がなく、集団接種がスムーズに進行しているという。同県の相馬市でも市役所が選挙名簿で対象者を把握し、接種日時を指定。公平性が担保され、住民は予約を取る必要がない。

やはり国民に愛情のある政府が一日も早く必要だ。