2018年7月30日月曜日

ネット+本+実体験

  近隣の図書館でのこと。小学校高学年の女子児童2人が手書きの新聞づくりで、自分のスマホを見てはテーマの太平洋戦争に関わる情報を書き写していました。知の宝庫にやって来ても、終始、本を参考にすることはありませんでした。
  知人にこの話を紹介すると、同家の高校生も調べものはスマホ頼みで、関係する本に当たって調べることは皆無に近いといいます。

 確かにスマホからは簡単に情報を手に入れることができます。同時に、子どもたちにはさまざまな本の中から知りたいことを探し出す体験もさせたいものです。発見したときの喜びは探究する力を伸ばすことになります。

 探究する力では、この夏、フィールドワークを実施したある私立中学の報告に接する機会がありました。離島で中学生が合宿し、島の歴史や地理を学び、土地の人とも交流するという取り組みです。島を離れるときは宿舎の主らが港に見送りにやってきて、生徒らはその姿が見えなくなるまで手を振りました。
 生徒の感想文には、「ネットで調べるだけではわからない地域の良さや課題も見えてきた」「島の人に触れて人の優しさをすごく感じた」と記されました。
 実体験の意義を痛感します。できることなら、すべての子どもたちにこうした実体験の機会をと思います。