大掃除を機に、食卓のテーブルにかぶせていたクロスを外しました。
約半世紀、使い続けるテーブル。グラグラすることもなく、愛着のある家具の一つですが、表面の何カ所かはクロスをとめていた糊で黒ずみ状態に。落とすのが一苦労でした。
ニスで再塗装も施すと、ぬくもりのある新しい家具(写真)が運び込ま
れたようでした。
大掃除を機に、食卓のテーブルにかぶせていたクロスを外しました。
約半世紀、使い続けるテーブル。グラグラすることもなく、愛着のある家具の一つですが、表面の何カ所かはクロスをとめていた糊で黒ずみ状態に。落とすのが一苦労でした。
ニスで再塗装も施すと、ぬくもりのある新しい家具(写真)が運び込ま
れたようでした。
座間市の東地区文化センター(公民館)の図書室(写真)を見学しました。蔵書が約2万冊(うち児童書7500冊)を数え、一般紙のほか雑誌16誌も定期購読。一カ月の利用者数は1800人と、地域に根差す施設です。
市の職員が常駐します。座間市立図書館との連携網が確立し、利用者は図書室の蔵書外の本もリクエストから数日で手にすることが可能です。
なかでも印象深かったのは、同センターや図書室を拠点とする「あすなろ大学」の取り組みです。60歳以上の住民約200人が登録。郷土史のほか、「平和を徹底的に守り抜くー語り継ぐあの戦争」をテーマとする講座や、それぞれの関心事にもとづく調べ学習を行っています。
最近の時事講座では講師(元毎日新聞記者)のレジュメの柱の一つが、「個人の尊重・基本的人権と批判精神」でした。
同大学は33年にわたり長期に継続しています。「調べ学習では年々プレゼンテーシヨンの質が向上している」(岡田勉・東地区文化センター館長)といいます。
地域の知の力はこうして脈々と形成されるのかと、たいへん刺激を受ける見学になりました。
●手続き上、問題があった
話し合いでは、事前の聞き取りもない一方的な通告であったことや、九条の会が協議会加入後の約10年間、友好的な関係を築いてきた経緯などが明らかにされ、協議会側は「手続き上、問題があった」と、その瑕疵(かし)を認めざるを得ませんでした。
●「政治上の主義に基づく団体」ではない
「規約に触れる」との議論では、九条の会が「政治上の主義に基づく団体」との条項に該当すると説明されました。
この条項は、市の施設である市民活動センターの設置条例(団体の登録条項)や市の市民活動推進補助金の要綱にも記されています。「公益性」があるとして市から補助金を受ける協議会だけに、今回の通告は市の施策に影響しかねない問題でもありました。
当地の九条の会は、九条を中心に日本国憲法を守る一点で力を合わせることを目標とし、会則に思想・信条・政党支持の自由を明記しています。今日の活動でいえば、九条改憲問題をはじめ、学術会議任命拒否問題、コロナの感染拡大防止、医療費負担増、沖縄・辺野古問題などを憲法上の視点から取り上げています。当然、政治性を帯びますが、それを特定の政党のために利用するようなことは禁じ、選挙に会として参加することもありません。
こうした説明を受けた協議会側は、「九条の会は『政治上の主義に基づく団体』に関係しないと感じた」と述べざるを得なく、今回の「辞退」通告を取り下げると言明しました。
●日本国憲法--国家の基本法
そもそも「政治上の主義」とは、〇○主義といわれるように、政治に関わる特定の考え方などを指していると想定されますが、抽象的な文言にほかなりません。
他方、九条の会が活動の柱とする日本国憲法は、国家の基本法です。書き込まれているのは、「日本社会が中長期的に守り続けるべき原理」(長谷部恭男・早稲田大学教授)です。
例えば、国民の権利では、思想・良心の自由(19条)、信教の自由(20条)、表現の自由(21条)、職業選択の自由(22条)、健康で文化的な生活の権利(25条)、子どもの教育を受ける権利(26条)、労働者の団結権・団体行動権(28条)などが記されています。こうした社会権を広く保障する日本国憲法が、「政治上の主義」といった特定の分野の考え方に該当しないことは明々白々です。
だいたい、当市でも市役所の職員は採用時、「日本国憲法を尊重・擁護します」と記す宣誓書を提出します。市役所が「政治上の主義に基づく団体」でないことはだれの目にも明らかでしょう。
●深まった連帯感
今回、地域の九条の会は、協議会の通告を役員間だけの問題にすることなく、会員にも知らせました。見識あるコメントが次々に寄せられました。
「九条の会は『政治色を強めている』といった発言は言い過ぎです。そういった発言する方が『政治色』に染まっているのでは…。今の世相から、戦争に向けての諸準備が進んでいるのは明らかです。それら一つひとつがいま小さな事象でも、総合的になれば体制が出来上がります。今これを防がなければとんでもないことが起きるのではと、みんなそれを危惧しています」
「『9条を変えたい人もいる』との言い分ですが、なぜ『変えたい人』が優遇されるのか。それこそ政治的な判断です。両者の意見を発信しあうことこそ大事です」
「社会的な問題について行動するのはだめというならば、福祉や環境の問題に取り組む団体も外されてしまう。日本国憲法の前文には『(日本国民は)政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないようにすることを決意し』とある。九条の会はこの線に沿っている。生きがいとするには実にまっとうだ」
これらのエールに鼓舞され、「仲間といっしょにたたかう」との連帯感を深めたことはいうまでもありません。
8人が参加。憲法、学術会議、GoT0、医療費、少人数学級、沖縄問題などのポスターをそれぞれ掲げてアピールしました。
新会員のOさんは初めて駅頭宣伝に参加。「結構見てくれた」と感想を語りました。
駅利用者からは、「署名をしたい」(男性)との申し出や、「がんばってください」(女性)との激励がありました。
DVDはアフガニスタンでの中村医師らの農業用水路建設を紹介。命と食料が守られた住民は氏を抱きかかえ、「あなたは真摯にやってくれた」と称賛する。
その国の人が必要とすることに献身的に力を尽くす氏。人間の崇高な生き方がおのずから浮かび上がる。
あわせて印象的だったのは、「人は仕事をしていれば戦争なんか考えない。仕事がないからお金のために戦争に行く」との住民の声。「必要なのは武器や軍隊ではない。大事なのは生きること」との中村発言も紹介され、平和創出の道が憲法9条(戦争放棄・戦力不保持)の意義と響き合うように押し出されていた。
氏の行動に感銘を受ける人、遺志を受け継ぐ人は大勢いる。会はそのことをいま一度鮮明にした。
「ランドセル夢いっぱいの一年生」
ほのぼのとした句です。背中いっぱいのランドセルを揺らしつつ、いそいそと登校する姿が目に浮かびます。
ランドセルといえば、筆者の勤める小学校の一年生が「これ手作りなんだよ」と言って、自分のランドセルを誇るように見せてくれたことがあります。特製の立派な皮製品でした。
その子は特別支援級の児童で、家族の愛情がランドセルいっぱいに詰まっているようでした。下校時になると、親はニコニコ顔で迎えにきます。
その児童もいま3年生に。支援教室にやってくると、漢字の書き取りや計算問題に意欲的に取り組み、筆者にも「〇○ちゃーん」と声をかけてくれます。
市内の精肉店は、大型スーパーの進出や後継者不足などにより、最多期の36軒から現在は9分の1の4軒に減少。
このなかで同店の豚肉は鮮度が抜群です。近隣の食肉処理場から一頭買いしているためで、先日も店内にきれいに処理された70㌔級の豚肉がゴロンと置かれていました(写真)。
糸鋸(いとのこ)のような包丁でブロックに分けるほか、骨付きの部位からも肉を一枚一枚丁寧にそり落とします。手間のかかる作業ですが、店主の女性は誇りに満ちた表情でこう語ります。
「『柔くて、長持ちもしておいしい』と、引っ越した人もわざわざ買いにきてくれる。賭場(とじょう)から直接仕入れているからね。処理が追いつかないぐらい」
これからも散歩も兼ねて買いに行きますね。
朝、久しぶりに喫茶店に行きました。地域の繁盛店です。
注文を取りに来た店員さんに、入口横に「九条の会」の会報を置かせていただけないかとお願いすると、「いいですよ」。躊躇なくOKが出たではありませんか。広く市民に憲法の大切さを知って欲しいとの一念でした。
帰る道すがら、色づいた柿と青空のコントラストが鮮やかでした(写真)。心も晴れやかに躍るようでした。
「菅首相が学術会議の6人を拒否したのは戦前のような統制社会になるのではと感じる。よくないと思う」。えびな・九条の会が10月10日、海老名駅前で行ったスタンディングで、参加者の高林眞智子さん(68)はこう語りました。
降りしきる雨の中、10人が30分間、ポスターを掲げて無言のアピール。
大勢の駅利用者がじっと見つめ、振り返っていきます。ある男性は「私も(政府の任命拒否は)反対だ」と参加者を激励。市内国分南の男性は改憲発議反対署名にサインしました。
浜田町から参加したK
さん(69)は、「政府がちゃんと拒否理由を説明しないのはおかしい。きちんと説明すべき」と話しました。
最高気温は27度。涼しく感じるのは、最近まで暑さを体感していたからでしょうか。布団を干し、洗濯機も回しました。
午後は散歩に。川べりでは彼岸花の鮮やかな紅色が青空に映えていました。
3年生のSくんの机の横に置かれたタングラムの記録カード。ひょっと見ると、上部に「す
てるな」と記されていました。
だれに向かって?「お母さんだよ」
7枚の図形を全部使って、いろいろな形をつくるタングラムは、小学3年の算数の教科書に紹介される教材です。学習支援室では「図形に親しみを」「考える力を」と、白鳥やリンゴ、ヨットなど80枚の様々な形を輪郭のみで用意(写真=「アヒル」)。興味をもって自主的に取り組む児童は少なくありません。
Sくんは70枚まで達成。70個の〇が並ぶ記録カードは努力の結晶です。そして「すてるな」と記すことで、すべて達成への意欲も。ほほ笑ましさを感じました。
神奈川県のえびな・九条の会は9
月12日、雨のなか、海老名駅前で48回目の「生かそう憲法」行動に取り組みました。(写真)
初参加の青年や88歳の男性を含む11人がスタンディング宣伝。手作りポスターで、「憲法生かす新時代みんなの力で」「だれもが安心して暮らせる社会を」「PCR検査の拡充を」と訴えました。
森閧夫さんは妻のカイ子さんと参加。通行人から「がんばってくださいとの激励があった」と笑顔で話しました。他の参加者も「沖縄・辺野古問題のポスターを見た女性から話しかけられ、基地の押し付けは反対で話が弾んだ」「テニスの大坂なおみ選手の活躍もあり、『人種差別反対に連帯』のポスターには強い目線を感じた」と感想を語りました。
また、厚木市の中学3年の男子生徒3人が飛び入りで加わり、「消費税増税NO!必要なのは減税」などのポスターを掲げました。
地域の九条の会で初参加のTさん(78)が朗読を披露されました。作品のひとつは、詩人・茨木のり子(1926-2006)の代表作「わたしが一番きれいだったとき」でした。
Tさんから手紙が送られてきました。
「コロナ禍のなかで、詩を大きな声で読むということは、ずうっとなかったことです。帰路は、気持ちが軽くなっていました。“声に張りがありましたね”とのひとことをいただいたことも、励みになりました。老いていくばかりの日々、その言葉はとてもうれしかったです」
先日、駅前でスタンディング行動の開始前、「戦争放棄の憲法9条を守ろう」と署名を呼びかけました。
厳しい暑さが続く昼下がりでしたが、安倍政権の執ような憲法9条改悪の動きはけっして黙過できません。できることは少しでもやりたいと思いました。
「これ」。差し出されたのは一本のペットボトル(写真)でした。足早に去っていく30代の男性。ボトルは清涼飲料水で、駅改札横のコンビニのシールが貼られていました。
憲法9条を守る訴えに共感を寄せ、わざわざ購入して届けてくれたのでしょうか。訴える声が弾みました。
清涼飲料水は飲むのがもったいなく、まだ手元にあります。
えびな・九条の会は8月8日、海老名駅前で宣伝行動にとりくみ、きびしい暑さのなか、8人が参加しました。
コロナ禍のなか、ポスターを掲げるスタンディングを軸とする同行動。
手作りのポスターには「生かそう命を守る憲法」のほか、「今すぐ臨時国会を」「PCR検査の拡充を」「子どもたちに少人数学級を」等、国政の焦点も掲示。
参加者からは、「親子連れがしっかり見ながら通り過ぎた」「ポスターを見ていく人が意外と多いなと
感じた」との手応えが語られました。「戦争は悲惨だ。とにかく憲法9条の戦争放棄は死守したい」との決意も述べられました。平和の夏を迎えています。おぞましいのは、政府と自民党が「敵基地攻撃能力」について議論を始めたことです。北朝鮮などのミサイル発射拠点を直接破壊できる能力を保有すると称していますが、国際法に違反する先制攻撃になりかねない危険な企てです。「専守防衛」を踏みにじる憲法違反でもあります。
従って同党内からさえ、「映画か漫画のような話をすべきでない。(北朝鮮などがミサイルを撃つ)蓋然性は極めて低い」(岩屋毅・元防衛相、「朝日」7月28日付)と、その“非現実性”が指摘される始末です。
いま、米中二大大国の対立が激しくなっています。戦争を永久に放棄した憲法9条をもつ日本は、武力の行使ではなく、外交や国際的な連帯で世界平和を目指すことこそ求められているはずです。
この点で、東京大空襲で家族が犠牲となったエッセイストの海老名香葉子さんが、雑誌『食べもの通信』8月号で紹介する市民レベルの平和友好のとりくみは印象的です。
15年にわたり平和の集い(昨年は1500人が参加)を主宰する海老名さん。数年前、朝鮮学校の生徒から「仲間に入れてもらえませんか」と言われました。反対する声もありましたが、「庶民みんなが苦しい思いをするのが戦争。どこの国の人たちとも手に握りたいの」と快諾。9人が民族衣装のチョゴリを着て参加し、そのご90人にまで輪が広がっています。
心強いとりくみではないでしょうか。国際連帯の立場にたつ平和のエネルギーは、脈々と生命力を発揮せずにはおかないことを痛感します。