2015年2月4日水曜日

アギーレ監督解任問題 日本協会の機能強化を

サッカー日本代表のアギーレ監督の解任問題。日本サッカー協会に対しては「選手やファンのために組織を運営する」視点が貫かれていたのか、大いに疑問です。日本協会への質問、意見をまとめました。

 1、昨夏のワールドカップ(W杯)ブラジル大会で日本代表は一次リーグ敗退に終わりました。協会はその総括を十分にしないままアギーレ監督の招請に動きました。これはなぜですか。敗因分析ができていなことは岡野俊一郎・元日本サッカー協会会長も認めるとともに、「アギーレ氏を監督にした理由がわからない」(「毎日」4日付)と指摘しています。

 2、疑惑の試合はスペイン現地でも直後から八百長が疑われていたといいます。協会は昨年8月、アギーレ氏を監督にするさい、徹底して“身体検査”をおこなったのでしょうか。

 3、スペインの検察が八百長疑惑を裁判所に告発した昨年12月の時点でも協会は結論を先送りしました。今回の起訴前の解任に照らすならば、同時点での解任の選択肢もあったのではありませんか。

 4、ことし1月のアジア杯は連覇が代表監督のノルマであったはずです。しかし8強止まりという5大会ぶりの“屈辱”になりました。これには先発メンバー固定の弊害、Jリーグ活躍中の選手の未選出なども指摘されています。「(アギーレ氏の)監督としての力量を高く評価している」(大仁邦弥会長)との見解に説得力はありますか。

 5、「現在の協会には海外との人脈や交渉のノウハウを持つ人材が乏しい」(「日経」4日付)との指摘があります。6月から始まるW杯アジア予選に向けて、協会の機能強化が緊急に求められているのではありませんか。(写真=「スポーツニッポン」4日付)