2023年4月30日日曜日

紙芝居

   

 小学校の学習支援教室で校内の図書室に行ったときのことです。2年生のMさんが読んで欲しいと、紙芝居の一つの作品を持ってきました。納豆を食べると、お化けみたいな怖い声がでてしまうというお話です。

 熱心に聞き入るMさん。迎えにきたお母さんも横に座っています。

 読み終えて、Mさんに提案しました。「こんどは先生が聞き役になるから、Mさん、読んでみない?」

「うん」と快諾したMさん。「お」「ば」「け」と、一字一字区切るように読み進めます。

そばで、お母さんは要所要所で励ますように、「うん、うん」と相づちを打っています。私も同じように、「うん、うん」。

学習障害のあるMさん。帰るさい、お母さんが柔らかな表情で言いました。

「算数はなんとかついていけるようになってきましたが、国語は今日のように声を出して読んだのは初めてです。ありがとうございました」

子どもは伸びる。