2023年3月21日火曜日

ボリューム満点のお好み焼き

   目当てのお好み焼き店は電車通りから一本路地を入った角地にありました。広島で行列の絶えない店と聞いていましたが、その日も店の横には10人ほどが並び、入店まで1時間ほど要しました。

 目の前の大きな鉄板。水で溶いた小麦粉の上に、キャベツ、もやし、焼きそば、豚肉などが乗せられていきます。「じっくり焼き上げる」が店の”売り”で、個別に焼くものもあり、店の人の労力は大変です。出来上がった「そば肉たま」は素材が生き、だしやソースの味と一体化した絶妙のおいしさ。ボリュームも満点で、待ったかいがありました。

 店名に「〇〇ちゃん」が多い広島のお好み焼き店。理由の一つは、原爆や戦争で夫を亡くした女性が生きていくために、自宅を改装して店を始めたケースが少なくないためといいます。

 お腹いっぱいに食べられる平和を。旅行から帰宅後、自宅でつくったお好み焼き(写真)を食べながら、広島のお好み焼きに込められた願いを想像しました。