小田急線の踏切近くにコーヒー店がある。開店から5年。寡黙な若い店主が豆の注文を受けると自家焙煎し、待つ間、ドリップコーヒーをサービスしてくれる。
先日、訪ねると、豆を大事そうに抱えたお客さんが、店の前の停留所からバスに乗り、帰っていった。
店のテーブルには、中村哲さん映画会(12月8日、海老名市文化会館小ホール、18時45分開演)のチラシが置かれている=写真=。
付き合いが生まれたことで、筆者の家でも最近は朝食後、同店のコーヒー豆をひく。立ち上がる香ばしい香りと、深みのある味わい。地域の文化の薫りを感じるひとときでもある。