マレーシアのマハティール首相(92)は9月28日、日本の9条改憲について、「もし改憲して戦争することを許容するなら大きな後退だ」と警鐘を鳴らしました。国連総会での一般討論演説後の記者会見で答えたものです。
かねてから日本の憲法九条(戦争放棄・戦力不保持・交戦権否認)を評価し、自国の憲法にもその理念を導入したいと表明してきた同首相。その認識を問われ、「日本が戦争することを許さない憲法」と重ねて位置づけるとともに、「(改憲は)平和を促すのではなく、問題解決のために戦争を使う他国に加わることになる」と、9条改憲の危険な本質を指摘しました。
憲法9条に自衛隊を明記してもその任務や権限は変わらないと言い張る安倍晋三首相ですが、その欺まん性は海外からも見抜かれているのです。首相が書き込もうとしている自衛隊は、災害救助で頑張る自衛隊ではなく、米国など他国の戦争に参加する自衛隊に他なりません。
マハティール発言は、憲法9条を守る人びとへの限りない励ましです(写真=マハティール発言を紹介する「東京」30日付)。