駅頭で安倍九条改憲NO!3000万人署名などを訴えているさい、頭のなかで繰り返す言葉があります。
「自分の意思を強く持つこと」
奮い立つような感じになり、「憲法九条を守る署名です」などの訴えに力がこもります。おのずから通行人の注目もひきます。
同言葉は、アメリカンフットボールの悪質タックル問題で加害者となった日大生の記者会見時(5月22日)の発言です。シンプルながら日ごろの言動を問う言葉として印象に残りました。
日大の同問題についての第三者委員会の最終報告書が公表(7月30日)されました。元理事は5月14日、加害学生に監督から反則行為の指示があったことへの口封じを図り、同意しなければ、「日大が総力を挙げてつぶしにいく」と圧力をかけたといいます。学生の記者会見はこの8日後に行われたことになります。
どんなに怖かったことでしょうか。真実を明らかにすると、将来が巨大な力で閉ざされる危険があったのですから。
それでも20歳の学生は前を向いた。顔を出さない謝罪はない、と一人で記者会見に臨み、理不尽な指導があったことを明らかにするとともに、犯した過ちの原因を直視しました。「生きる」うえで必要不可欠と考えたのでしょう。その勇気と誠意に改めて共感を覚えます。