児童・生徒の東京五輪観戦問題について、神奈川県海老名市の市民有志は7月5日、市教育委員会を訪ね、申し入れ書「えびなっ子の五輪観戦は中止を」を提出しました=写真右側が申し入れる市民=。一日たらずの取り組みの同書には市民50氏が賛同。市の観戦事業に対する強い批判が示されるものになりました。
同市では当初の申し込みから1万人の子ども・保護者がキャンセルしたものの、市の強い観戦推進のもと、現在でも3000人強の子どもが参加を予定。
学校現場では、保護者が参加できる子どもだけが観戦可能であるため、参加できる子・参加できない子という“分断”さえ生まれています。申し入れでは、「公教育で親が参加できるときだけ子どもが参加できるという行事があるか」との問いに、市教委の担当者は、「特別の場合以外は見当たらないと思う」と答えざるを得ませんでした。
また、市の防災無線等で連日、感染防止策として、「人と会うときは少人数・短時間で」と呼びかけられているのに、サッカー観戦の時間帯は夕刻から深夜に及びます。その整合性について市側の明確な説明はありませんでした。
申し入れ参加者は、教育活動は子どもの健康や命を守ることこそ最優先課題だと強調しました。