ことしの3月10日は孫にあたる落語家・林家三平さんの子息(4歳)と歩き、平和の大切さを伝えたという。作家の海老名香代子さん(87)からいただいた手紙に記されていた。
1945年3月の東京大空襲で家族6人が犠牲に。「戦争はけっしてならじと次の世代に伝えるのが私の使命」と戦後76年間、3月を迎えると被災地の墨田区内を歩き、追悼の手を合わせてきた。2005年からは手弁当で、東京大空襲の犠牲者を悼む「時忘れじの集い」を主宰。参加者は1200人を超えたこともある。
ことしはコロナ禍で集いを中止せざるを得なかったが、「老いた身ですが、頑張って時忘れじの集いを続けて参ります」と決意を語る。また、ことしは米国大使館のヤング臨時代理大使から同行事等に感謝する手紙が届けられた。
長い間、戦争反対を訴え続ける海老名さん。それこそ不屈に。内外の少なくない人々の心と響き合っていることは間違いない。(写真は、相模川沿いの桜=3月29日)